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多焦点眼内レンズ

白内障手術で使う眼内レンズの選択肢です。メガネの使用頻度を減らすことを目指し、生活スタイルや目の状態に合わせて選びます。

多焦点眼内レンズとは

多焦点眼内レンズは、白内障手術の際に挿入する人工水晶体の一種で、遠くから近くまで複数の距離にピントが合うよう設計されています。

単焦点眼内レンズは一つの距離にピントを合わせ、他の距離はメガネで補います。多焦点眼内レンズは複数の距離に対応し、メガネの使用頻度を減らすことを目指します。

メガネが完全に不要になるわけではなく、光のにじみやまぶしさなど、単焦点レンズとは異なる見え方の特性があります。

白内障手術について詳しく

単焦点眼内レンズ

  • 一つの距離にピントが合う
  • 他の距離はメガネが必要
  • 保険適用
  • 見え方はクリア

多焦点眼内レンズ

  • 複数の距離にピントが合う
  • メガネを使う場面を減らすことを目指す
  • 当院では選定療養
  • 慣れが必要な場合も

見え方のメリットと注意点

多焦点眼内レンズは、日常生活でメガネの使用頻度を減らすことが期待できる一方、単焦点レンズとは異なる見え方の特性があります。

読書、スマートフォンの操作、運転など、日々の生活での使い方と、以下のメリット・注意点をあわせて選択をご検討ください。

メリット

メガネに頼る場面を減らす

複数の距離に対応し、日常生活でメガネを使う場面を減らすことを目指します

白内障と老眼を同時に治療

濁った水晶体を取り除き、複数の距離に対応する眼内レンズを入れます

見え方に合わせたレンズ選び

3焦点やEDOFなど、ピントが合う距離や光の見え方の特徴が異なるレンズから選べます

知っておきたいこと

ハロー・グレア

夜間の光がにじんだり、まぶしく感じることがあります

コントラスト感度の低下

薄暗い場所での見え方がやや低下する場合があります

慣れるまでの期間

脳が新しい見え方に適応するまで1〜3ヶ月かかることがあります

手術に伴うリスク

多焦点眼内レンズも白内障手術で挿入します。手術に伴う主なリスクには、眼内炎、眼圧上昇、角膜の障害、網膜のむくみ、後発白内障(レンズを包む膜の濁り)などがあります。重い合併症では、視力に影響が残ることがあります。

主なレンズの種類

当院では、3焦点やEDOF(焦点深度拡張型)などの多焦点眼内レンズを扱っています。ピントが合う距離や光の見え方など、設計によって特徴が異なります。

また、乱視矯正機能を持つトーリックタイプや、光の配分方法が異なる回折型・屈折型などがあり、患者様の生活スタイルや目の状態に応じてレンズを選択します。

3焦点眼内レンズ

遠方・中間・近方の3か所にピントが合います

特徴

  • 遠方・中間・近方に対応
  • パソコン作業も快適
  • より自然な見え方

こんな方におすすめ

  • パソコンをよく使う方
  • アクティブな生活をされる方
  • 料理や手芸をされる方

EDOF(焦点深度拡張型)

遠方から中間距離まで連続的にピントが合います

特徴

  • 自然な見え方
  • ハロー・グレアが少ない
  • 中間距離の見え方が良好

こんな方におすすめ

  • 夜間運転をされる方
  • 自然な見え方を重視される方
  • ゴルフなどのスポーツをされる方

適応の判断

単焦点と多焦点のどちらが優れているというものではなく、ライフスタイルによって合うレンズは異なります。

運転・パソコン作業・読書など、どの距離での見え方を重視するか、メガネをかけることに抵抗があるかなどをお聞きしたうえで、患者様に合ったレンズをご提案します。

適している方

  • メガネやコンタクトレンズから解放されたい
  • 仕事やスポーツでメガネが邪魔になる
  • 白内障と同時に老眼も改善したい
  • アクティブなライフスタイルを送りたい

慎重に検討が必要な方

  • 夜間の運転を頻繁にされる方
  • 極めて精密な作業をされる方
  • 角膜に不正乱視がある方
  • 網膜疾患や緑内障がある方

術前検査の結果をもとに、適応を慎重に判断します。

費用について

当院の多焦点眼内レンズによる白内障手術は、選定療養で行います。

当院では国内未承認のレンズは扱っておらず、手術費用の全額が自費となる多焦点眼内レンズ手術は行っていません。

多焦点眼内レンズの追加費用は税込です。

多焦点眼内レンズ

追加費用の例(片眼)

330,000円

乱視用多焦点眼内レンズ

追加費用の例(片眼)

380,000円

選定療養制度について

手術自体は保険診療で行い、多焦点眼内レンズの追加費用を別途お支払いいただく制度です。上記の金額に加えて、白内障手術の保険診療分の自己負担がかかります。保険診療の手術費用の自己負担は、片眼あたり1割負担で約15,000円、3割負担で約45,000円が目安です。診察・検査・点眼などを含む総額のご案内ではありません。

治療期間・通院の目安

手術は日帰りで、片眼あたり10分前後です。術前検査は2〜3回、手術の約1週間前に説明を行います。両眼の手術を受ける場合は、片眼ずつ、1週間以上あけて行います。

手術後4日間(日曜・祝日を除く)、2週間後・1ヶ月後に診察します。その後も目の状態に合わせて間隔を調整しながら、術後1年間は経過を確認します。

お問い合わせは、両院共通の電話番号0466-50-0811へご連絡ください。

よくある質問

Q.

多焦点眼内レンズにすれば、メガネは完全に不要になりますか?

A.

日常生活の多くの場面でメガネなしで過ごせるようになりますが、「完全に不要になる」ことをお約束するものではありません。細かい文字を長時間読むときや暗い場所での作業など、状況によってはメガネを併用した方が快適な場合があります。

Q.

誰でも多焦点眼内レンズを選べますか?

A.

目の状態によっては、多焦点眼内レンズの効果を十分に発揮できないことがあります。網膜や視神経の病気(加齢黄斑変性や緑内障など)がある方、角膜に不正乱視がある方には、単焦点眼内レンズをお勧めする場合があります。術前検査の結果をもとに、適応を慎重に判断します。

Q.

ハロー・グレアはずっと続きますか?

A.

手術後しばらくは、夜間の光がにじんだり、まぶしく感じたりすることがあります。多くの場合、数ヶ月かけて脳が新しい見え方に慣れて気にならなくなっていきますが、感じ方には個人差があります。夜間の運転が多い方は、レンズ選びの際にあらかじめご相談ください。

Q.

単焦点レンズとどちらを選べばよいか迷っています

A.

どちらが優れているというものではなく、ライフスタイルによって合うレンズは異なります。運転・パソコン作業・読書など、どの距離での見え方を重視するか、メガネをかけることに抵抗があるかなどをお聞きしたうえで、患者様に合ったレンズをご提案します。

Q.

手術の方法は通常の白内障手術と違いますか?

A.

手術の方法や時間は通常の白内障手術と同じで、挿入する眼内レンズの種類が異なるだけです。手術は日帰りで受けていただけます。

多焦点眼内レンズのご相談

患者様のライフスタイルに合ったレンズをご提案します。